授業参観
先日、小学校6年生の息子が通う学校の授業参観があった。6年間通った学校の最後(だと思っていた)の授業参観なので、学校嫌いを謳う夫も珍しく一緒に参加することに。
授業参観は1時間目と2時間目。1時間目の授業は国語で生徒一人ひとりがテーマを決めて書いた意見文をグループごとに発表しあうという内容、2時間目は算数で、2次元と3次元の感覚を捉える幾何の授業。
黒板(もしくはホワイトボード)に向かって、足早に進む教師の言葉を取りこぼさないように必死でノートに書き写すスタイルだった自分たちの頃の授業と違って、どちらの科目も児童が積極的にコミットするアクティブラーニングが取り入れられていた。参加型だから、子供達もコミットしている自覚があるので相手の話もよ〜く聞いて質問や感想も自由に言える環境になっていたのが印象的。
小6の意見文にノックアウト
1番乗りで教室に入り込んだ私達夫婦に、担任の先生がホッとした顔して近寄ってくる。「よかった〜、せっかく授業参観だから子供達が書いた意見文を発表する場にしたのに、お母さんたちが来なくて不安でした」と言われる。
共働きなので、全部の授業参観に参加できているわけではないのでたまの参加でここまでありがたられるとちょっと居心地の悪さを感じつつ。
子供達の様子はといえば・・・息子は恥ずかしがってこちらを見ようとはしないし、最上級生ともあってみなさんわりと冷静。顔見知りの女の子が手を振ってくれるくらいな緩い歓迎が心地よい。
いよいよ意見文発表会がスタート。6つくらいのグループに分かれて、4、5人が交代に自分の意見文を読み(あるいは暗唱)、そのあと聞いていた生徒や保護者が質問をするというスタイル。
「2019年のいま、いったい小学校6年生ってどんな意見を持ってるんだろう?」
と素朴な疑問が浮かぶ。
まずは息子の意見文を聞きいてみることに。彼は原稿を読まずにプレゼンを始めめた。
ふむふむ。暗記して挑むなんてやるなぁと思いながら聞いていると、内容は「国境をなくす」というテーマ。世の中の争いごとがなくなるために必要なこと、銃社会や差別社会に関して一石を投じる内容で構成。国境をなくすためのユニークな施策を織り交ぜながら発言していた。普段、バスケか漫画かYouTube三昧の息子の違う一面を垣間見ることができた。
そのほかの生徒の意見文で印象的だった内容が
海洋汚染によるマイクロプラスティック問題について
性的マイノリティの格差社会について
Eコマースにおける大企業の独占市場について
といった、わかってはいるものの大人でもなかなか目を向けるのに勇気がいるテーマを選んで自ら進んで調べ、自分の意見で解決策を導いていく姿に、完全にノックアウト。
一人の女子生徒は、性的マイノリティの格差社会をなくすために海外の事例を出してきて、共用トイレへの移行についても話してくれたので、
「じゃぁ、この学校のトイレが共用になったらどんな感じを抱く?」
と質問してみると
「いずれなるし、もう先生が申請出したって言ってたよ!」
とか
「消毒液3回かけるかも!」
「なるほど、でもそうなるとトイレットペーパーを使う量が増えて別の環境問題が出てくるね〜」
など、話はどんどん膨らんでいく。
今まで、環境問題や社会問題について小学生と共有するという認識があまりなかったけど、日常的にもっと食卓の話題に取り入れていこう!と思えるものばかり。
ホント、今の6年生すごい!
インタビュー受けて夫婦で「えっ」て言われる
意見文発表会のあと、生徒たちが保護者にインタビューをすることに。親は、インタビューが終わった後、チェックシートに敬語を使えていたか、謙譲語など理解して使えていたかなどを記入する。どの子たちも私より敬語が上手。。。
家に帰った後、夫とどんなこと聞かれたか話してみると、
「〇〇〇〇くん(うちの息子)に将来どんな人生を送って欲しいですか?」
と聞かれたのに対し夫は
「〇〇〇〇の送りたい人生を送ってもらえたらいいかな」
って答えたら
「なんでですか!?」
って驚かれたそうで
「〇〇〇〇の人生だから」
と答えたら
「えっ!」
と言われたそう。
そこで私も実は「えっ!」って言われたのと続けて、
「授業参観についてどう思いますか?」
という質問をしてきたよく知る息子の友達の言葉の裏を読むと、
「ああ、この子はきっと授業参観に対して肯定的ではないのかも・・・」
と予想がついたので
「私は、この学校の教育方針に興味があって、各学年どんな授業が繰り広げられているのかを知りたいから来ています。自分の子供が見たいから来ているわけではありません。」
と答えたら
「えっ!?」
って言われたのだ。
きっと、ふたりともこう思ったはず
「想像してたんと違う」
初めて出会う小さな子に依頼する時は
もう一人、印象的な子だったのが、きっと人前で話すことにとても勇気がいる女の子で、私のところでとっても小さな声で質問してきた。
どうしよう。聞こえない
私の頭の中が一瞬止まる。
でも彼女の振り絞る勇気がひしひしと伝わってくる。
直接もう少し大きな声で話してくださいということも可能だけれど、きっと萎縮してしまうかもしれない。と即座に開いた口を閉じて、もう一度思考を開始。
「ごめんね、私は伝音性難聴といって、うまく音が拾えないの。だからこちらの耳に向かってもう少しだけ大きな声で話してくれると聞こえると思う」
と伝えてみる。
すると、その子の表情が、緊張による不安から、すっと何かが解かれたように凛とした表情に変わり、聞き取りやすい声で質問を届けてくれた。
「子供の頃になりたかった夢はなんですか?」
ああ、懐かしい。そういえば小学校6年生の時、卒業アルバムに載せる色紙になりたい職業を書いたっけ。
「えっとね、ちょうどみんなと同じ小学校6年生の時にね、卒業アルバムに書いたのは『詩人』って書いたの。谷川俊太郎さんとかわかる?そう、あんな感じでね。詩人になりたかった。詩人にはなっていないけれど、文章を書く仕事はしているよ。」
と伝えてにっこり笑うと、心なしか緊張もほぐれた彼女の頬も少し微笑んだ気がした。
小6といえば思春期真っ只中。親の視線に過敏になりやすい年頃なので、適度な距離感をもって自立していく子供をそっと影から見ているくらいがちょうどいいのかもしれない。
宇宙マッサージ
昨日は、「気(心地よいもの)」を使うことが多かったように思う。いつもは仕事のことが大半で、あとは自分の子供や家庭のことばかり。自分の子供以外の子供と対峙することって実はそんな機会は滅多にない。そんな中で、意識的にではなく無意識に彼らの発言の裏側に隠されている意図や、抱えていることが肌感覚で伝わってくるのを実感することができたのだ。
なんでだろう?
という問いの答えは明確で、授業参観の前日に受けた白井剛史さんによる「宇宙マッサージ」の影響だということ。
先ほど話した、人前で話すのが苦手であろう生徒に「大きな声で話してください」と依頼する行為をせず、自分がこういう状態で、あなたにちょっとだけ協力してもらえると、自分がこうなる」ということを伝える。そこから彼女が思考し、自分の納得いく形で声を大きくしてくれたのは、この、無意識な「気(心地よいもの)を使う」という行為から来ていたように思う。「気を使う」という行為は、なんか疲れるようなイメージを持たれがちだが、無意識だから疲れない。何より、お互いがちょっとだけいい気持ちになれる。多分それが宇宙マッサージによるものであろうと見当をつけている。
宇宙マッサージは突然に
現在、私は、12月14日から開催されるやんばるアートフェスティバル2019-2020に参加するアーティストYuko Moriiのマネジメントをしていて、彼女との打ち合わせの時に会わせたい人がいると打ち明けられたのは、まだ夏の終わり。
こういう時に私が考えることといえば「全ては流れに任せよう」と抵抗しないこと。訪れる流れはくるべくしてやってくるもの。
と流れに身を任せていたら、気がついたら浜比嘉島のたそかれ時に、白井さんと見晴らしの良いホテルのラウンジでお茶をし、共通の知人であるよしもとばななさんやUAの話を交わし、必要な情報交換を済ませてマッサージを受けていた。
なぜこのマッサージが「気を使う」行為につながったかという明確な答えは持ち合わせてはいませんが、あきらかに翌日の参観日で子供達の微妙な変化を受け取ることができたのは間違いない。
だから、自分に来る流れは受け入れ、あるがままの状態で過ごしてみることにしている。
今後どのような変化になっていくかはわからない。白井さんの放つ「LOVE」という感覚が曖昧なまま浜比嘉島を離れが、時間を少し経てよしもとばななさんのいうところの「快」という言葉で自分の中にストンと落ち着いた気がする。
ここでは、長くなるので宇宙マッサージについて細かい説明はまたの機会にするとして、簡単に説明するとそのマッサージは宇宙タイミングで時間と場所が直前に告知されて受けられる。
今回はシークレットなインビテーションで浜比嘉島で受けさせてもらうことに。
興味を持った方は、
白井剛史さんによる宇宙マッサージの体験レポートがあるのでこの方たちから。
・よしもとばななオフィシャルブログ「すいかと宇宙マッサージ」
また、白井さんは数々の書籍を発行されていて、新刊ではYuko Moriiが表紙を担当。宇宙タイミングが合えば、ぜひ手に取って見て欲しい一冊。
今年も始まります「やんばるアートフェスティバル」
Yuko Moriiの作品は12月14日から沖縄県本島北部で開催されるやんばるアートフェスティバルにてご覧いただけます。
Yuko Morii 「Love Sanctuary」@YANBARU HOSTEL
Galleryはらいそからは、花藍舎、ガラス工房てとてと、陶factory509がクラフトエリアで参加決定!!
河野は、大宜味村立旧塩谷小学校多目的教室のクラフトエリアで皆様をお出迎えいたします。
やんばるアートフェスティバル 2019-2020
山原黄金之杜 やんばるくがにぬむい
主催 やんばるアートフェスティバル実行委員会
共催 大宜味村、島ぜんぶでおーきな祭
開催期間 2019年12月14日(土) ~ 2020年1月13日(月祝)入場無料
総合ディレクター 仲程長治
会場
大宜味村立旧塩屋小学校(大宜味ユーティリティセンター) / 大宜味村役場旧庁舎 / オクマ プライベートビーチ&リゾート / 辺土名商店街・ひかり医院跡 / YANBARU HOSTEL / カヌチャリゾート / 名護市民会館前アグ―像 / ほか
営業時間 11:00~17:00
※夜間イベント開催時は営業時間が異なります
※毎週火曜日休館
後援 沖縄県、一財)沖縄観光コンベンションビューロー、北部市町村会、国頭村、東村、本部町、今帰仁村、名護市
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