【御礼】丸善日本橋店 めぐり逢う沖縄の染め織り〜みんなの民具〜

御礼

6月23日から丸善日本橋店3階ギャラリーにて開催された「めぐり逢う沖縄の染め織り〜同時開催みんなの沖縄民具〜」無事に会期を終了することができました。

初めての会場で、どんな出会いが起こるの不安と期待と入り混じる中、準備を進めておりました。おかげさまで、初日から驚くほどの来場者数で汗をかきながらの楽しい現場となり感無量です。

2年前に銀座三越の勝連城ラブの女子に紹介してもらった素敵なイベント会社の女性社長とのご縁で2年越しに「めぐり逢う沖縄の染め織り」の開催が実現しました。

丸善ギャラリーは東山魁夷、平山郁夫、魯山人など世界を代表する人間国宝クラスが参加する画廊です。説明を受ける感じだと小さなスペースで実績を積んでようやくギャラリーで展示が出来るようになるそうで、初めての丸善でいきなりギャラリーとかありえないとのこと。当初のオファーは丸の内の小さなスペースでした。

去年の三越本店で開催された「開かれる沖縄の扉」に丸善のギャラリーの担当者がいらして、意気投合。来年日本橋のギャラリーでやりましょうとのお誘いを受けたのです。ただし出された宿題はなかなかな難題でした。

トリッキーではありましたが、何度か挫けつつも、新しいご縁でその難題をなんとかクリアしてギャラリーで開催できることに。

規模が大きいために、はじめて参加をお願いする作家さんも交えながらイメージは確固たる「染め織り」を抱きつつけました。

丸善の担当者からの温かい「こずえちゃん」という声かけやイベント会社の社長の「自分のイメージ通りにできているか、楽しいか」という声かけに支えられて準備も完了。

こういったイベントは、企画料をいただいてするわけではないので、自分の好きなものだけを集めて綺麗に並べて終わりではありません。売上結果を出さなければ大赤字です。なので毎回背負うリスクは結構なもの。

結果を出さなければ無理を言って制作してくださる作家さんも、クライアントも、ハッピーにはなれません。なのでクライアントが提示する売上予算に達成するための企画内容にする必要があります。そしてそれは来場者が喜んでお金を出してくれる内容にしなければならないのです。

毎回結果が伴うわけではありませんので、「負け試合」もたくさんありました。そんなときに、参加してくださる作家さんも根気強く一回の結果で離れず、信じてついてきてくださり続けてここまで来られました。

まだまだ課題は山積みではありますが、今回3日目で予算達成することができ、丸善からは毎年慰霊の日を挟んで10年かけて沖縄の工芸展を丸善のお客様とともに育てたいと温かい言葉もいただき、気持ちも引き締まる中最終日を終えられました。

この場を借りて、丸善のスタッフの皆様、丸善の機会を与えてくださったH社長、ぎんみつでであった I ちゃん、そして会場にいらしてくださった本当に素敵なお客様たちに御礼申し上げます。

また、沖縄の実店舗を守ってくれるスタッフ、あたふたと見えないところで不器用な店主のサポートをしてくれているはらいそのスタッフ、そしてアートディレクションをしてくれた夫に感謝しております。

全ての方に

ありがとう

展示会情報を無料で配信!

展示会場風景

丸善にいらっしゃれなかった方のために、どんな展示会だったかイメージできるようスライドショーにしてみました。束の間の「めぐり逢う沖縄の染め織り〜みんなの民具〜」をお楽しみください。

2年掛けて実現した丸善での企画展は、染め織りを中心に構成しました。沖縄には300年続いた独立国としての歴史背景があり、そこで栄えた工芸文化が今も受け継がれているといます。小さな島で300年続くって壮大なロマンを感じてしまいます(笑)

丸善は知を愛する企業で、担当者の方も企画段階から民芸の本の抜粋を何ページも付箋を貼り、沖縄で表現したいことをシェアしていただきました。

そこで、今回新たに加わったのが「芭蕉布」と「南風原花織」です。芭蕉布は、人間国宝平良敏子さんに師事し、沖縄で独立された作家を紅型工房べにきちさんの紹介によりお招きすることができました。南風原花織は去年三越でお南風原花織生地を使った洋服ブランドとして参加していただいた「MARIKASI」の宮城麻里江さんに帯とクラッチバックで参加していただけました。

今まで、帯は紅型工房べにきちと花藍舎の帯でしたが、2つのジャンルが加わることで会場の雰囲気もグンと深みが広がり、結果たくさんの人たちに訪れていただけるきっかけとなったと思います。

会場にいらした宮城麻里江さん。ご自身でおられた着尺に紅型工房べにきちのFlowerの帯をつけて。
去年ご注文いただいて先日納品した帯をお召しになって会場にいらしたお客様

こんなにもみなさまが沖縄を身に纏い、沖縄の展示会を楽しみにしてくださることに感謝感激です。

同時開催のみんなの沖縄民具では、陶芸こまがたの伝統的な染付と再生ガラスを使った再生ガラス工房てとてと・白鴉再生硝子器製作所のグラス、色鮮やかな美しい匠工房の琉球ガラス、シーサー陶房大海のキュートなやちむんたち、琉球王朝時代に盛んだった琉球錫器を復元した金細工まつの錫の花器や酒器で構成しました。

また、伊平屋島でクバやチガヤーといった植物を使い、暮らしの民具をリデザインした種水土花の籠やカバン、すすきのホウキなどインテリアにもなるおしゃれで使うたびにワクワクする新しい民具も好評でした。

展示会情報を無料で配信!

次回展示会のラインナップ

さて来週、七夕からは場所を変えて三越本店での企画展です。

すでに丸善にいらしてくださったお客様にも楽しんでいただけるように、丸善の内容とは構成を変えています。

詳しくは、特設ページにてご確認ください。

2週間という長い期間で、未だ収束の兆しがないコロナ禍ではありますが、提示される予算にちょっぴりビビりながらも素晴らしい沖縄の現代工芸の魅力を伝えて頑張りますので、丸善に来られた方も来られなかった方も三越も是非遊びにいらしてくださいね。