映画「My Foolish Heart」|はらいそ通信

myfoolishheart

[bogo]

謎の死を遂げたチェット・ベイカー

名前を知らなくとも彼の歌う「マイファニーバレンタイン」を聴けば、
 
ああ、この人ねと認識できる人も多いであろう
 
トランペッターでありジャズシンガーのチェット・ベイカー。
 
アムステルダムで謎の転落死を遂げた
 
晩年のチェット・ベイカーを描いた作品「My foolish heart」。
 
My foolish heart」はビル・エヴァンスの名曲でも知られている。
 
奇しくも4か月差で生まれた孤高のジャズメン2人。
 
どこまでも刹那な旋律を放つ共通した一面をもつ。
 
その刹那な旋律がたまらなく好きなんだが、
 
破滅的な人生でしか奏でられない音色を放つ
 
ジャズメンの背後にある闇は計り知れない。
 
酒、暴力、薬物、死と壮絶な経験を経なければ奏でられない。
 
それらを美化することは無論むつかしい。
 
でも、間違いなく彼らの出す音は、そこを切り離すわけにはいかない。
 
彼らが向き合い、愛したもの、溺れたもの、逃げ続けたもの、恐れたもの、失ったもの全てが
 
彼らの音に昇華されていくのは事実。
 
そんな1人のジャズメンの最期を見ながら、
 
寝る前にエヴァンスを聴き、
 
気怠さをもてあましながら寝起きにチェット・ベイカーを聴く。
 
 
余韻に浸りながら朝食の支度をして、
 
食卓につくと、
 
起きて来た息子のご機嫌なDJで
 
なぜかゆずの「栄光の架け橋」が流れて(本人初めて聞くという)
 
昨夜からの余韻が暴力的に消し去られていく。
 
続いて髭男。
 
どんどん私が愛おしむ刹那な音が波の向こうに消されていく。
 
 
息子は腰を振りながら皿洗い。
 

映画「My Foolish Heart」|はらいそ通信

myfoolishheart

謎の死を遂げたチェット・ベイカー

名前を知らなくとも彼の歌う「マイファニーバレンタイン」を聴けば、
 
ああ、この人ねと認識できる人も多いであろう
 
トランペッターでありジャズシンガーのチェット・ベイカー。
 
アムステルダムで謎の転落死を遂げた
 
晩年のチェット・ベイカーを描いた作品「My foolish heart」。
 
My foolish heart」はビル・エヴァンスの名曲でも知られている。
 
奇しくも4か月差で生まれた孤高のジャズメン2人。
 
どこまでも刹那な旋律を放つ共通した一面をもつ。
 
その刹那な旋律がたまらなく好きなんだが、
 
破滅的な人生でしか奏でられない音色を放つ
 
ジャズメンの背後にある闇は計り知れない。
 
酒、暴力、薬物、死と壮絶な経験を経なければ奏でられない。
 
それらを美化することは無論むつかしい。
 
でも、間違いなく彼らの出す音は、そこを切り離すわけにはいかない。
 
彼らが向き合い、愛したもの、溺れたもの、逃げ続けたもの、恐れたもの、失ったもの全てが
 
彼らの音に昇華されていくのは事実。
 
そんな1人のジャズメンの最期を見ながら、
 
寝る前にエヴァンスを聴き、
 
気怠さをもてあましながら寝起きにチェット・ベイカーを聴く。
 
 
余韻に浸りながら朝食の支度をして、
 
食卓につくと、
 
起きて来た息子のご機嫌なDJで
 
なぜかゆずの「栄光の架け橋」が流れて(本人初めて聞くという)
 
昨夜からの余韻が暴力的に消し去られていく。
 
続いて髭男。
 
どんどん私が愛おしむ刹那な音が波の向こうに消されていく。
 
 
息子は腰を振りながら皿洗い。